2011年7月25日月曜日

「早死に予言」するスペイン人に会った



今まで「もしガンで余命数ヶ月の宣告をされると人生の見方が完全に変わってしまう」とは聞いてはいたけど、全然身近じゃないので共感も想像もできませんでした。だけど、この前あるスペイン人の友達と久しぶりに再会して、ちょっと理解ができたような気がします。
彼はこう言っていました。
「子供の頃からずっとなんだけど、俺は早死にする気がするんだよね」(しかも笑顔で!)
別におかしい人とか、鬱の人とかじゃなく、太陽の国から来た陽気なスペイン人です。

ちょっと考えてみてほしいのですが、もし自分がこのスペイン人(イグナシオさん)のように、「子供の頃から自分は早死にする」って思っていたら、今と全く同じように生きているでしょうか?たぶん全く違う生き方をしているのではないかと思います。

実際、イグナシオさんは経済学者になるという目標を持っていて、すごい努力家なんです。スペイン生まれ・スペイン育ちだけど、中東で数年働いた経験、タイのチュラロンコーン大学での研究生活、日本での留学経験もあるそうで、現在は台湾で政治経済の博士号の勉強中だそう。プライベートでも活動的で、今回日本に来たのも東北で被災者のためにボランティアしたいという思いからだったそうです。
そのとき、僕は彼と話していてふとこう思いました。この人の行動力って「早死に予言」と関係があるんじゃないか?つまり、「自分にはあまり時間は残っていないから妥協してる場合じゃない!」という焦りのようなものがあるんじゃないかと思うのです。最近レイジーな日々を過ごしてる僕にとって、これはけっこうハッとさせられる「気づき」でした。


歴史上すごいことを成し遂げた人々、いわゆる偉人たちには、死を身近に感じるような経験をした人たちが多い、と聞いたことがあります。それは、スティーブジョブスのように自分が病気で死にかけた経験だったり、身近だった人が亡くなったり、といった出来事だったりするそうです。イグナシオさんの「早死に予言」も、おそらく死を身近に感じるような経験に入るのだろうと思います。

早死にするなんて一般的にはすごい残念なことのように思われていますが、少なくとも彼にとってはプラスの影響を与えているようです。きっと老後の心配もないからお金の心配もないだろうし、貯金してる必要もない。ある意味ストレスフリーだし、自由ですよね。

あえて自分の人生は短いものなんだ!と信じ込んでみる。そこから生きる目的を探し出して、彼のように充実した人生を送る。そういう人生もアリなのかなと思いました。

ただ僕が1つだけ心配なのは、もし予言が外れて長生きしてしまった場合にどうするかですが(笑)

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