2010年3月19日金曜日

個人にも排出権取引の考え方を


ふと思いました。

環境に厳しい世の中ですが、国レベルで二酸化炭素の排出権取引があるのなら、個人でも同じことができないか。

「排出権取引とは・・・」

CO2排出権取引とは、ヨーロッパで考案されたアイデアで、CO2の排出量に一定の目標を決めてそれを超えてしまう国は超えていない国から超えていない分のCO2量を買ったり、逆にCO2排出量を低く抑えることができた国は他の国にそのCO2枠を売ることができるというものです。

わかりにくいですよね。

例えば、日本は2年くらい前に東ヨーロッパにあるハンガリーという国から200億円でCO2排出枠を買っています。
つまり、ハンガリーは排出量を低く抑えることができたために、日本からボーナスをもらったようなものです。
日本は、既定の量を超えて排出してしまったために罰金を払ったようなイメージでしょうか。

「ある国が多く排出していても、ある国がその分排出を抑えれば全体としてはCO2排出が抑えられる」

というのがこのアイデアの基本です。

この排出権取引、すでに省エネを相当がんばっている日本(他国と比較して)と、まだそんなにがんばってない他国を比べるので不公平だという意見があります。
他国には省エネでがんばれる余地がたくさんあるのに、日本にはその余地があんまりないというわけです。
90点取ってる人と50点取ってる人にがんばって点数を上げたら上げた分だけご褒美をあげる、と言っているようなものです。 (日本が90点かどうかは謎ですが)

個人的には問題の解決になってないので反対なのですが、これを国家レベルではなく、個人レベルでできないかな、なんてふと思ったんです。

「すでにCO2をあんまり排出していない人にCO2を減らせというのは不公平」

例えば僕は車を持っていません。 (また出た・・・)
統計では日本のCO2排出量の約20%は交通機関から排出されているそうです。
これには飛行機とか電車も含まれているのでそれを除外すると、少なく見積もっても10%くらいは自動車が占めていると思われます。

人より10%CO2を排出していないってスゴイこと、だと思います。
プリウス乗るより、自転車のほうがエコに決まってますからね。
環境問題の落とし穴は、環境に優しい製品を買ったらそれで終わりと思ってしまうことです。
確かに従来のものよりエコかもしれませんが、それ以外にも全体の排出量を減らす方法が他にいくらでもあるということにはなかなか気付かない。

車を持たないという一例を使って言うなら
車をもたないのであれば、ビニール袋をいつもより無駄にしようと、シャワーをいつもより長く浴びようと全く問題ないということなんです。もっと言うなら、めんどくさいリサイクル・ゴミの分別だって完全無視でいい。

だってどう考えたって、そんなことより車のほうがCO2排出してるじゃん、って言えるわけです。

これを排出権取引のように、僕は車を持ってなくてCO2を排出してないのでその排出枠を他人に売りたいわけです。

現実的に考えるなら、その分税金を控除してくれるだけでいい。
日本は税金高いんですよほんとに。

そしたらみんな本当の意味でCO2の排出を減らそうと思うんじゃないでしょうか。
ゴミ出し・リサイクルがめんどくさいという潜在的ゴミ屋敷の主なら、その苦痛から解放されるというだけでも飛びつきそうです。

「日本の政府が目論むステルス的シナリオ」

これが突飛な考えだと思う人!この記事をご覧あれ!


政府は太陽光発電を普及させるために、2011年から段階的に電気料金の引き上げを計画しているんです。得をするのは政府と、太陽光発電システムを持っていていて余剰電力を売ることができる消費者(金持ち)だけということになってしまいます。
なんて悪賢い制度。。。(しかも電気代っていう誰にでも必要なものを操作するところがヒドイ)
これはつまり、太陽光発電を買って(エコに貢献して)くれれば電気代(ある意味税金)を安くしますよ、それがいやなら余分に税金払えやコラァ!、ということなのです。
結局政府も、個人の排出権取引のようなことを、ビジネスに絡めてやろうとしている、ということです。

「つまり・・・」

CO2を減らす過程(エコ商品を買う)ということだけがゴールではなく、
実際の排出を減らすということが大事ですよ、というのが今日のメッセージです。


0 件のコメント:

コメントを投稿